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開発者体験を向上させたい。タイミーで挑戦する開発者のためのプロダクトづくり

「開発者体験の向上は現場の生産性、プロダクトの品質、採用、従業員満足度に直結する」と話すのは、バックエンドエンジニアの難波恭平さん。「作り手が本当にユーザーと向き合ってプロダクトを作ることができているか」を軸に、チームのパフォーマンスを最大化させるアプローチを日々検討しています。

過去にもさまざまな開発組織の課題に向き合ってきた難波さんに、タイミーで成し遂げたいことや仕事の面白さ、今後の展望などをお聞きしました。

※本記事の内容は公開時点のものです。


プロフィール

難波 恭平(Namba Kyohei)
滋賀大学経済学部を卒業後、愛知県立大学大学院情報科学研究科にてコンピュータサイエンスを学ぶ。30代を目前にiOSアプリエンジニアとしてキャリアをスタートし、スタートアップ企業の開発責任者を経験。その後は技術アドバイザー等を経て、Web系のソフトウェア開発を行う数社でキャリアを積む。2022年5月タイミーへ入社。チームのパフォーマンス最大化のための活動に注力している。

プロダクトに必要だと思うことを幅広く手がけてきた

ーー本日はよろしくお願いします。難波さんはもともと文系だったそうですが、プログラミングに興味を持たれたきっかけはなんだったのでしょうか?

私が大学生の頃は、ちょうどアフィリエイトやWeb2.0というキーワードが出始めて、Web業界が盛り上がりの兆しを見せていた時期でした。

もともと「自分で事業を起こしたい」と思っていた私は、金銭的な先行投資が少なく、インターネット上で収入を得られるアフィリエイトに関心を持ったんです。
とはいえ、自分には全く素養がない状態。そこで、プログラミングができる友人を誘って、さまざまなWebサイトやツールを作っていました。そういった活動を続ける中で「自分もプログラミングの技術を身につけないといけない」と感じることになります。

自分の企画したものをアジャイルに開発していくためには、ここでいうアジャイルとは仮説検証ループを素早く回すといったニュアンスですが……、そのためには自らコードを書けた方がスムーズですし、プログラミングという共通言語を持っていた方がエンジニアと円滑なコミュニケーションを図れると考えたんです。

本を読むなど独学も進めましたが、当時はまだDockerなどは存在せずそもそも開発環境を構築するという初歩の段階でつまずくことも……。そこで本格的にプログラミングを学ぶために大学の専攻を理系に転じ、別の大学の大学院へ進学。コンピュータサイエンスの修士に進みました。

ーー実際にものづくりをする過程でプログラミングを学ぶ必要性を感じたんですね。エンジニアのキャリアはどのように歩まれてきたのでしょうか?

20代の頃はコンピュータサイエンスに関する研究や個人開発に専念してきましたが、30歳を目前にして「そろそろ社会に出て実務を経験しよう」と活動を開始しました。
iPhoneが日本に上陸し浸透し始めており、iPhoneアプリ開発のニーズが高まっていた時代。私もiOSアプリエンジニアとしてキャリアをスタートしました。

キャリア開始から2年ほど経過した頃、知人が立ち上げたスタートアップ企業に参画することに。当初は業務委託としてアプリ開発に従事していましたが、サービスリリース後、開発運用を加速するということで正社員のオファーを受けました。開発責任者としてプログラミングはもちろん、必要に応じて設計、プロジェクトマネジメント、採用、開発組織作りなどをしていましたね。

その後はスタートアップ企業のサポートや技術アドバイザー、さまざまな事業フェーズのWeb系ソフトウェア開発会社でのキャリアを経て、タイミーに入社しました。

自分の理想と会社からの期待が一致し、入社を決めた

ーータイミーのどんなところに興味を持ち、入社を決めたのでしょうか?

まずは事業成長性に興味を持ちました。初めてお話を聞いた当時、タイミーは創業5年目になるというところ。創業期と言えるフェーズですが、上場を目指して従業員数・売り上げともに拡大し続けていました。

過去にもスタートアップ企業や上場企業での経験はありましたが、スタートアップ企業は上場まで狙える位置にはいませんでしたし、すでに上場済みの企業は組織基盤が固まっています。これから上場に向かっていく企業は初めてで、その過程で生まれるさまざまな変化や課題の解決に携われることが面白そうだと感じたんです。

また、CTOの亀田さんから「プロダクト本部をこういう組織にしたい」という理想像を聞いて、開発組織としてあるべき姿を経営レベルで課題に上げ、取り組もうとしている姿勢を感じました。募集ポジションの条件面からも「これからの組織に必要な人材を本気で取りたい」と感じ取ることができ、マネジメントメンバーから変わろうという強い意志が伝わってきたんです。

私がこれから注力したい分野に挑戦できそうで、会社からの期待に応えられる経験を自分が持っていると思えたことが入社の決め手になりました。

ーー難波さんが「注力したい分野」とはどのようなことなのでしょうか?

注力したいのは、Developer Experience(以下、開発者体験)を向上させるための仕組み作りです。私はさまざまな組織でプレイヤーとマネジメント双方の立場を経験してきました。

プレイヤーに必要な高い品質のプロダクトを作り続けるスキルとマネジメントに必要な組織全体のパフォーマンス向上のための中長期的なアプローチを行うスキル。その両方を活かせて、かつ重要度が高い分野が「ソフトウェアを開発する組織における開発者体験の向上」だと考えています。

開発者体験の向上は現場の生産性、プロダクトの品質、採用、従業員満足度などに直結する。加えて、現代のソフトウェア開発においては労働集約型よりも知識集約型の性質が非常に強くなっています。

中長期的には、1人の優秀な開発者が生み出す価値が100人の開発者が生み出す価値を上回ることなどザラにある。よって開発組織のパフォーマンス向上を考える際には、悪戯に人数を増やすことよりも一人ひとりがチームとして連携しつつも、個として高いパフォーマンスを発揮できるような仕組みを考える必要があります。
しかし、多くの組織ではその観点について本格的に取り組むことはできておらず、そもそもパフォーマンスの計測もできていない場合がほとんどです。

開発者体験を向上させるための仕組み作りは、すなわち開発者に対するプロダクト作りとも言えるでしょう。開発組織のパフォーマンスに関するマネジメントは多くの組織において重要視されているものなので、この分野の専門性を高めていくことは、自らのキャリアアップにも繋がると考えています。

チームのパフォーマンスを最大化させる『開発プラットフォーム領域』

ーー現在のお仕事内容を教えてください。

開発組織の技術支援をする『開発プラットフォーム領域』に属し、顧客向けの開発を行うチームのエンジニアたちがパフォーマンスを発揮しやすい方向に全体を整える仕事をしています。
タイミーのプロダクト組織では、チーム運営の考え方としてチームトポロジーをベースとしており、その文脈で言えば開発プラットフォーム領域は、イネイブリングチームやプラットフォームチームに相当する役割と言えます。

ストリームアラインドチームの開発者体験の向上のための活動が主な業務です。日々の運用や機能開発はもちろん重要。しかし、目の前の課題を解決し続けることと自分たちのありたい形、あるべき形を定義してそこに近づけることは異なる仕事です。

運用において生じるさまざまなコミュニケーションやドメインの境界を設計するなど、理想に対して段階的に近づくためのロードマップを構築、実現することに注力しています。

ーー難波さんが仕事をする上で心がけていることがあれば教えてください。

一つは、複雑で難しい問題をシンプルな解法で解くことです。

複雑な問題を解決する方法が必ずしも複雑なわけではありません。エンジニアをはじめ、仕組みを作る人間は「こんなに簡単なことなんだ」と思えるくらいのソリューションで、複雑な問題を解くことに頭を働かせるべきというのが個人的な考えです。

そうすることで、自分以外の人に理解してもらいやすくなり、再現性を高めていくことにもなる。誰にでも真似できる解決策を生み出し、継続的な「バトンツナギ」ができる体制を作ることが大事だと思います。

また、山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」に共感し、自分自身が率先して手を動かし続けることにもこだわっています。

個人的には言葉だけで語りかけるよりも、背中で語るようなマネジメントスタイルが自分に合っていると感じるんです。そのためには、まずは自分自身のスキルも高めていかなければなりません。ものづくりの第一線で手を動かし続けることも重要だと思っています。

ーータイミーで働いてみて面白さや魅力はどんなところに感じますか?

事業が育ってくると、今までなかった課題が発生してきます。組織的なことで言えば、社員が20名の時と100名の時に起こる課題は異なりますよね。
同様にシステムもユーザー数が1万人、10万人、100万人と伸びてくれば、その時々で課題も解決策も変わるんです。

その成長過程を楽しめる環境や事業フェーズでの経験は得難いものだと思います。
また、マネジメント層が「より良い方法があるなら変えていこう」と変化に対してポジティブな姿勢を持っていることは大きな魅力です。

「もっと良くしたい」という気持ちは、現場だけが持っていても仕方ありません。組織全体として変化を受け入れる土壌があるので、新たな挑戦をしていく面白さを感じやすい環境だと思います。

タイミーのバリューには「やっていき」の精神があるので、新たな挑戦を推進するための協力を惜しまないメンバーが多いことも魅力です。
目の前の課題に対してどう対応していくかだけでなく、目指していくべき将来的な方向性についてもより良いものが見つかればその変化にみんなで適応していける。そういう魅力がある会社です。

チームとして「コト」に向かい、理想を追求していきたい

ーー今後の目標を教えてください。

コトに向かうエンジニアでありたいですね。

事業として行う現代のプロダクト開発はほぼ全てがチーム開発です。そこでは人と人が協力して作り上げていく要素が重要視される。つまり個人でコードを書いてプロダクトを作る場合とは異なる問題が多々発生します。

多様なバックグラウンドを持った人たちが集まれば、当然考え方も異なるでしょう。そこに生じるコミュニケーションなどの問題がプロダクト開発のネックにもなり得るのです。

だからこそ意識を他人や自分に向けるのではなく、チームとして目指している「コト」に向かう。不満を解消するよりも課題の解決に意識を向けることが大切だと思っています。

とはいえ、私も感情に流されてしまうこともあります。日々修行ですね(笑)。

ーー最後に、候補者のみなさんへメッセージをお願いします!

タイミーの開発組織は、理想に向けて動いている真っ只中です。正直に言えば、まだまだ理想との乖離は存在しますが、最近では採用が進んだこともあり、理想に近づく活動に注力できるようになってきました。

実際に顧客向け開発を行うチームとは別で、私が所属するような「開発者のための開発」を行うチームもできました。各分野に強みを持っている仲間が増えることで、組織の状況は今後も改善していけると思っています。

自分なりのビジョンを持って、理想に向かいたいと思っている方とぜひお話してみたいです。


お話できることを楽しみにしています

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ぜひ、ざっくばらんにお話ししましょう。

(取材構成編集・文:Mamiko Kamiya)

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